旅するミシン店のブックカバーの洗濯について

旅するミシン店のブックカバーは表地に伸縮しやすい綿麻混合もしくは麻100%の生地を基本的に使用しているため、洗濯には不向きなつくりです。ただ、長年の使用による汚れや思わぬ汚れの付着などでブックカバーの利用が難しくなった場合は以下の手洗い洗濯を試してみてください。

【注意】この手洗は複数の方が試して問題なく再使用できた方法ですが再現性は保証できません。洗濯をする環境やブックカバーの使用状態などでも結果は左右されます。

(1)洗面器などブックカバーを浸せる容器に水・ぬるま湯を半分程度入れ、洗剤を適量入れてください。洗剤は「中性・蛍光増白剤なし・漂白剤なし」を推奨します。

(2)準備した容器にブックカバーを入れ漬け置き洗いを行ってください。この際絶対に揉まないでください。揉んだ場合、表地が確実に縮みます。必要に応じて、汚れを手のひらで押し出すような押し洗いを行ってください。汚れが落ちにくい場合は漬け置き時間を最長30分ぐらいまで伸ばしていただいてから、押し洗いを試してみてください。なお、(特に)カレー、食品、お茶・コーヒーの着色は天日干しである程度低減できますので、無理のない範囲で洗濯を行ってください。ワンポイントの汚れはブックカバーの変形に気を付けながら、該当部分に歯ブラシを当てて優しくこすったり叩いたりしてみてください。

(3)水を張った容器に洗ったブックカバーを入れすすぎを行います。基本的に漬け置きをして、必要に応じて押し洗いを加えてください。すすぎが不十分の場合は、水を入れ替えてすすぎを繰り替えしてみてください。すすぎの過程でも絶対に揉まないでください。

(4)すすぎが終わらったブックカバーはタオルに包んで軽く押し脱水を行います。

(5)脱水をしたブックカバーを手で伸ばします。特に天地方向(写真参照)を重点的に伸ばします。表地の繊維の向きが天地方向のため、伸縮も主に天地方向で発生しています。

(6)伸ばしたブックカバーを変形させず、そのままピンチなどに下げて干します。消毒効果・変色を消す効果がある天日干しをおすすめします。

(7)若干生乾きの状態でアイロンがけをして乾燥させます。アイロンがけは縦(天地方向)を重点的に行います。アイロンがけができない場合は生乾き状態で再度手で天地方向に入念に伸ばしてそのまま完全に乾燥させます。

上記の手順を守って洗濯・乾燥していただければ、縮みが最小限に抑えられて洗濯後も再利用がしやすくなるとかと思います。

【忌避事項】
・洗濯機の使用→ネットに入れても確実に縮みます。
・漂白剤の使用→表地の柄プリントも漂白されます。また漂白剤の濃度が濃いと生地素材そのものにダメージを与えます。
・生地の左右方向の過度のアイロンがけ・伸ばし→生地の左右方向(天地の逆、ヨコ地)は伸びやすくアイロンがけを過度に行うと、必要以上に伸びてしまいます。左右方向へのアイロンがけ・伸ばしはシワ伸ばし程度で充分です。