旅するミシン店のご紹介

注目

Please see the shop information in English here.

東京・谷中にあるブックカバー店の旅するミシン店です。店長・作家の植木ななせが描くどうぶつのキャラクターをのせた、オリジナルの布雑貨・紙雑貨・書籍各種制作しております。

【旅するミシン店通販部】
谷中店舗にある製品の大半は下記の旅するミシン店通販部にご購入いただけます。

https://tabisuru.base.ec/

【e-hon】
トーハンが運営するオンライン書店「e-hon」にて当店の書籍とブックカバーをお取り扱いいただいております。

https://tabisurumishinten.com/?p=6065

【お取扱店】
継続的に当店の製品をお取扱いただいているお店はこちらでご覧いただけます。

https://tabisurumishinten.com/?page_id=898

【書籍お取扱店】
書籍のお取扱店についてはタイトルごとにご覧願います。

https://tabisurumishinten.com/?page_id=2091

【谷中店舗】
現在、土日祝を中心に不定休で営業しています。営業日時は下記のページにてご覧ください。

https://tabisurumishinten.com/?page_id=191

ご来店の際は感染防止対策へのご協力をよろしくお願い申し上げます。

https://tabisurumishinten.com/?p=5870

【SNS】
当店の製品情報は通販・店舗の運営の情報は下記のSNSで発信しています。一番情報量が多いのはTwitterですが、Instgramでもなるべく多くの情報を発信しています。Facebookでは情報を少し絞って出しています。

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「名作文学の世界」推薦海外翻訳文庫本の紹介

2026年秋―2027春シーズン、旅するミシン店では『2027 旅するミシン店カレンダー 名作文学の世界編』の発売と連動して、名作文学、特に文庫本として手に入りやすい海外翻訳小説の名作を紹介します。

2027カレンダーについては12冊が紹介されていますが、そのうち7冊+1冊をフェアなどで紹介しています。海外文学は高度成長期に優れた翻訳が文庫本として大量供給されていましたが、2010年代からより現代的な読みやすい翻訳にリニューアルされるタイトルが増え、ますます魅力的になっています。

当店はブックカバー制作販売をメインに店舗運営をしておりますが、持ち歩きやすく手軽に海外の優れた思想・感情に触れられる名作翻訳文庫本(一部新書本)を推していきます。以下の7冊+参考の1冊をフェアや配布物で紹介していきます。ぜひ手にっていただければと思います。

森進一著『ホメロス物語』(岩波ジュニア新書)
『イリアス』『オデュッセイア』二部作はゲーテ、ジョイスから映画『2001年宇宙の旅』、宮崎アニメ、コーエン兄弟の映画、『ちいかわ』など古今東西数多くの物語創作の源泉になってきました。『イリアス』では抗えないモイラ(≒運命)=死に対峙する神と人の生き様、その続編『オデュセイア』では対照的に生還のための生き様がモイラ(≒運命)として描かれます。このカオスで日本人にはとっつきにくい叙事詩物語の概要把握には、ギリシャ古典文学の碩学・森進一先生による丁寧なテキスト解釈とポイントをおさえた物語解説が最適です。

カーソン・マッカラーズ
村上春樹訳『結婚式のメンバー』(新潮文庫)

都会ではないアメリカ南部に生きる中二病的な少女から見える世界と思考の飛躍が生々しく面白い。本当の被抑圧者で人格者でもある黒人家政婦を風景扱いしてしまう主人公の描写が、約80年前のものと思えないほど冴えまくっています。カーソン・マッカラーズは日本ではあまり知られていませんが、20世紀アメリカを代表する作家で、抑圧され自己を解放できないアメリカ南部の人間を描写する「南部ゴシック」と言われるジャンルの名手です。村上春樹さんによる新訳文庫版が出て読みやすくなりました。

ジェーン・オースティン
中野康司訳『説得』(ちくま文庫)

岩波文庫の『説きふせられて』という邦題がとても雅びでしたがこのちくま文庫版は正統派かつ現代的な和訳になっています。著者オースティン最後の一作となった本作は、『偏見と高慢』や『エマ』のようにコメディタッチ的に男女の機微を描いた作品と違い、ゆっくりとしたテンポで時間の流れを味わうようにすすみます。家族や婚姻に支配される世界で生きるイギリスの中流階級の人たちの価値観のゆらぎや感情の息遣いを、南イングランドの情景に混ぜ合わせて魅力的に描く著者の天才的技量を味える一作です。

ヴァージニア・ウルフ
鴻巣友季子訳『灯台へ』(新潮文庫)

この作品はジョイスの『ユリシーズ』とは喧嘩が多いきょうだいのような関係だと言われています。ダブリンの共同体の中に物語を構築したジョイスに対して、ウルフはこの『灯台』では家族に舞台を限定し、その家族に規定された自己世界を絵画のように克明に繊細に描きます。長過ぎる『ユリシーズ』と『失われた時を求めて』と比べて、近代欧州文学の最大の成果のひとつである「意識の流れ」を、週末の読書でも堪能できる長さで味わえるありかたい一作です。

アーネスト・ヘミングウェイ
高見浩訳『老人と海』(新潮文庫)

ひとりの人間の己との対話を簡潔なストーリーで描き出した力作。世界観の描写も簡潔だが、ヘミングウェイの氷山理論(山頂の一部の表現で残りの山の本体を読者に想像させる技法)により短編小説としての魅力的が凝縮された1冊です。長らく思想家としても高名な福田恆存さんの翻訳(初版1953年)の新潮文庫版が親しまれてきましたが、2020年にミステリー翻訳の名手・高見浩さんによる新版にリニューアルされました。

アイリーン・チャン(張愛玲)
藤井省三訳『傾城の恋』(光文社古典新訳文庫)

舞台は日本軍侵攻下の上海と香港。この小説で描かれる、瞬間的に崩れる脆い時間と空間で出会ってしまった強い女と柔らい男というモチーフは、上海出身の映画監督ウォン・カーワァイによって『花様年華』などの香港映画で繰り替えし描かれることになります。中華圏文学の精華ともいえる一作です。

(参考)
マルセル・プルースト
鈴木道彦訳『失われた時を求めて 1 第一篇 スワン家の方へ 1』(全13巻の1巻目、集英社文庫)

20世紀最高の小説とも言われ長大な本作。翻訳が完結し評判の高い集英社文庫版全13巻合計で約7700ページあり、読み始めたら最低でも1年がかりになります。まず1巻目、有名な菩提樹のお茶に浸したマドレーヌを口に入れた瞬間まで読み通すのも大変です。この物語はストーリーを追うのではなく、作者=主人公の意識の流れを通して時代空間と人間関係を楽しむ一作です。文学の革命的な作品ですが、フランス文学・社会史に対する知識があればより一層楽しめそうです。

トルーマン・カポーティ
村上春樹訳『ティファニーで朝食を』(新潮文庫)

日本人にとってはオードリー・ヘプバーン主演の映画と挿入歌の「ムーン・リヴァー」のイメージがとても強い作品です。小説は戦勝後の物質的な繁栄の絶頂にあるアメリカの都会に自己同化できなかった人間、著者の親友のポール・ボウルズが描いたような「辺境に流れ着くアメリカ(欧米)人」像をも描いています。村上春樹さんの新訳はこの小説の硬派な面を見事に見せてくれています。

【納品報告】ジュンク堂書店池袋本店さん

10月2日、フェア開催中のジュンク堂書店池袋本店さん9階ギャラリースペースに納品してきました。

今年のフェアは2027旅するミシン店カレンダーと共通して名作文学をテーマにしています。20世紀文学の最高傑作との誉れ高い『失われた時を求めて』のシンボルであるマドレーヌ6個セットを用意しました。すずらんベーカリーさま謹製で、シナモンロールクッキーとブラウニーもございます。

お菓子とともに旅するミシン店とおすすめの海外の名作文学の文庫本もぜひご購入ください。ジェーン・オースティンの『説得(説きふせられて)』とヴァージニア・ウルフの『灯台へ』が人気です。

ななせ店長がウィメンズ用のサルエルタイプパンツとブラウスに手描きのカラスくんの絵を入れました。価格は特価です。

好評のななせ店長が手塗りしたSPECIAL EDITIONの電車ブックカバー、池袋カラーも追加しました。ブックカバーは文庫からB5サイズまで全てのサイズで豊富な在庫があります。

今週末は関東の天気も回復しそうです。東京の本の殿堂、ジュンク堂書店池袋本店さんでぜひ読書の秋のための本・アイテムを仕入れてください。

【納品報告】三省堂書店名古屋本店さんフェア

今週末、フェア開催中の三省堂書店名古屋本店さんにブックカバーを中心に納品しました。

文庫ブックカバーには三河木綿を裏地に使ったものが多数あります。三河木綿のストール🧣も置いてあります。三河木綿は蒲郡市の酒岩織布さんから直接購入しているものです。三河木綿がお気に入りになりましたら、チラシに記載されている酒岩織布さんのホームページか蒲郡のアンテナショップ「夢織人」さんで三河木綿グッズを探してみてください。

B5サイズのブックカバーもあります。

名古屋駅お越しの際は桜通口直結ゲートタワーモール8階の三省堂書店名古屋本店さんにお立ち寄りください。フェアの会期は10月4日(日)までです。